2015年8月11日

第17回期日(第16回弁論準備期日)のご報告

平成27年4月17日午前11時から第17回期日(第16回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。


1 各当事者から,以下のとおり,書面が提出されました。
(1)被告片山化学工業
  ・第16準備書面陳述
(2)被告フェニックス
  ・準備書面(17),(18)陳述
  ・乙ロB25~28提出
(3)原告ら
  ・甲総C1提出
  ・甲C5の6→5の7へ変更
  ・甲C5の7→5の8へ変更
  ・甲個C号証を提出

 2 進行について
(1)原告ら
  ・引き続き診療録及び陳述書を提出する。
(2)被告片山化学工業
  ・被告フェニックスの準備書面(18)に対する反論を行う。
(3)今後の進行

  次回期日  平成27年7月1日(水)午前11時30分から
  次々回期日 平成27年9月7日(月)午前11時から
  ※次回期日以降も,ご希望に応じ,出席していただけます。

3 被告フェニックスの準備書面(17)について
  原告らの損害論に対する反論が記載された準備書面で,内容は以下のとおりです。
(1)製造物責任法に基づく主張について
  損害については,原告らが主張立証すべきであるから,本件小麦アレルギー症状をもたらす疾患が残存していることを原告らが立証すべきであり,被告フェニックスらは,小麦アレルギーが治癒又は寛解すべきことを立証する責任を負わない。
(2)原告らの将来損害の請求について
  将来損害の発生に関する事実認定では,①具体的な治療経と客観的で検証可能な検査結果,②日本アレルギー学会の特別委員会の公表,③疾患の発症から治療・寛解に至る医学上の経験則などが考慮される。
  そして,経口小麦摂取の試験が段階的になされ,特に,重篤なアレルギー症状が引き起こされていない場合には,将来的に経口小麦摂取が行えるものと推認できるのであって,原告らの主張するように厳格に判断する必要性も合理性もない。
  また,小麦・グルテン等の特異的IgE抗体値が低下傾向になれば,経口負荷試験等が可能な状態に至っているといえるので,将来的に小麦を摂取できる状態に至るであろうことが推認できる。
  さらに,最後に症状が誘発した時期から相当の時間的間隔があるにもかかわらず,症状誘発や治療実績が確認できず,特異的IgE抗体値の検査が行われていあに場合には,その間に耐性獲得が進んでいることが事実上推認できる。
(3)既存疾患がある原告らの損害について
  既存疾患がある原告らについては,本件小麦アレルギーによる症状であることを立証すべきである。仮に,立証できたとしても,例えば,アトピー素因のある患者等,本件小麦アレルギーに基づく症状を持続させる既存疾患を有する者については,一定期間が経っても症状が改善しない場合には,むしろ,個別素因の寄与が推認される。

4 被告フェニックスの準備書面(18)について
  被告片山化学工業への反論が記載された準備書面で,内容は以下のとおりです。
(1)最近の研究結果によれば,本件小麦アレルギー発症の原因は,グルパール19Sの製造工程にあることが解明している。
(2)被告片山化学工業は,グルパール19Sについて,安全性検査結果の必要のない「一般飲食物添加物」であると説明した旨主張しているが,被告フェニックスは,既存化学物質として「登録」された成分であると説明しており,安全性検査を経たものと信用させた。
(3)グルパール19Sは,純粋な汎用品ではない。

5 被告片山化学工業の第16準備書面について
  グルパール19Sの欠陥について,引渡時の科学・技術水準に関する主張に関して,アトピー疾患研究センター長の奥村康教授による意見書(乙ハB20)により,グルパール19Sには,製造物責任法上の欠陥が存在しないことが,より一層明確になった。  
  
 


以上,簡単ですが,第17回期日(第16回弁論準備期日)のご報告でした。