2014年11月28日

第14回期日(第13回弁論準備期日)のご報告

平成26年10月15日午前11時から第14回期日(第13回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。

 第13回弁論準備期日において,原告らからは,アレルギー診断病院分のカルテ(診療録)およびアレルギー診断病院分以外のカルテ(診療録)を提出しました。
 被告フェニックスから準備書面(15)が提出されました。

 被告片山化学工業から第13準備書面及び学術論文などが証拠として提出されました。
 

・被告フェニックスが提出した書面の内容
 

 被告フェニックスが提出した書面の内容は,原告らが提出したカルテの内容に基づいた反論を記載したものです。


フェニックスの提出した準備書面の大まかな内容は,

(1)原告のうち46名については,特異的IgE抗体値またはプリックテストの検査結果が擬陽性または陰性にまで低下しており,そこまで確認できない原告ら及び検査の実施が確認できない原告らにおいても,現時点においては陰性化している可能性が高い。
 
(2)経口小麦負荷試験などで,実際に小麦の摂取を開始した原告らがいるのであるから,小麦又はグルテンの特異的IgE抗体値の検査結果の数値が低下傾向である原告らは,経口小麦負荷試験を実施しない合理的な理由が示されない限り,経口小麦負荷試験を行う必要性がない程度まで耐性獲得に至っている可能性があると推定される。
 
(3)小麦又はグルテンの特異的IgE抗体値の検査や小麦のプリックテストが陰性となるが,小麦加水分解コムギ末であるグルパール19Sに対する検査が陽性となる場合でも,今後,グルパール19Sやその類似品が市場に流通する蓋然性は認められないから,寛解と評価してよい。
 
(4)最終受診時が,カルテの提出時期から1年以上前の原告らは,耐性獲得が進んでいることが示唆される。

(5)アトピー素因保有者である原告らは,自らに現れた諸症状が本件アレルギーによるものであることを個別に立証すべきである。

(6)日本アレルギー学会特別委員会所属の委員らの見解によれば,原告らの本件アレルギーはいずれも治癒するものと推定されるので,原告らの主張する共通の損害(将来小麦を食べられないことを前提とする損害)の立証は尽くされていない。
 

というものです。
 

・被告片山化学工業の提出した書面の内容

被告片山化学工業の提出した書面の内容は,グルパール19Sの欠陥に関するもので,

グルパール19Sは,特定の完成品のために開発・改良された物ではなく汎用品であり,完成品製造業者に用法違反があれば,グルパール19S自体の欠陥は認定できない。
 
というものです。

 

・次回期日の予定
 
 
(1)原告ら
  ・書証について,患者名及び病院名の記載を書いていないものの確認作業を行う。
  
  ・損害論に関する準備書面及び陳述書の準備を進める。
(2)被告フェニックス

  ・送付嘱託による回答書を期日間に書証として提出する。

  ・個別原告に対する送付嘱託を検討する。


(3)被告片山工業

  ・12月10日までに,被告フェニックスの準備書面(14)(内容については,13回期日報告をご参照ください)に対する反論書面を提出する。知見に関する証拠を提出する。
   
 

  

(4)今後の進行

 次回期日  平成26年12月17日(水)午前11時から

 次々回期日 平成27年2月27日(金)午前11時から

※次回期日以降も,ご希望に応じ,出席して頂けます。

以上,簡単ですが,第13回弁論準備期日のご報告でした。

2014年9月9日

第13回期日(第12回弁論準備期日)のご報告

平成26年8月22日午前11時から第13回期日(第12回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。

 第12回弁論準備期日において,原告らからは,アレルギー診断病院分のカルテ(診療録)およびアレルギー診断病院分以外のカルテ(診療録)を提出しました。
 被告フェニックスから準備書面(14)が提出されました。

 
 

・被告フェニックスが提出した書面の内容
 
 被告フェニックスが提出した書面の内容は,主に,片山化学工業の提出した書面(第12回期日報告をご参照ください。)に対する反論です。
 
(1)被告片山工業が,薬事法が医薬部外品の安全性確認のための責任者を製造業者と定めていることをもって,製造物責任法上も原材料の製造業者(被告片山化学工業)の責任は否定されると主張してるのに対し,被告フェニックスは,薬事法はそのような責任分担の問題を規定していないし,薬事法の上記のような定めがあるからといって,一律に製造物責任法上の責任が免責されるものではないと主張しています。
 
(2)被告片山化学工業は,グルパール19Sの成分が「化粧品原料規準外成分規格」や「医薬部外品原料規格」等の公定書に収載されている成分に相当又は適合すると回答していた。公定書に収載された製品を使用する場合には安全性試験の提出を省略できるからこそ,被告フェニックスは,グルパール19Sは安全性試験が省略できる製品であると信頼したのである。
 
(3)被告フェニックスは,加水分解コムギ末の専門業者ではないから,グルパール19Sの欠陥性を判断する上で,被告フェニックスが専門業者としての立場にあることを考慮する余地はないし,完成品製造業者として特別に重たい義務が課されることにもならない。
 
(4)被告片山化学工業は,原材料の製造物の欠陥が問題となる場合には,その前提として,完成品の製造業者及び販売業者の行った被害防止措置(①製法の工夫,②使用方法等の警告の工夫,③販売方法の工夫,④万全なアフターケア体制の工夫)に問題がなかったことが立証されなければ,当該原材料の欠陥は認められないと主張するが,①と②は,被告片山化学工業の推奨によるものであるし,③と④は,製造物の欠陥の判断要素ではなく,被告片山化学工業のグルパール19Sのみの欠陥を否定する理由とはなりえない。
 
(5)被告片山化学工業は,被告フェニックスに対して,グルパール19Sの効能が石鹸のひび割れ防止に有効であると知ってサンプルを提供したのだから,単なる汎用品の受動的な販売業者ではない。
 
 
 
 

・次回期日の予定
 
 
(1)原告ら
  ・書証について,患者名及び病院名の記載を書いていないものの確認作業を行う。
  ・損害論に関する準備書面及び陳述書の準備を進める。
(2)被告片山化学工業
  ・次回期日の提出に向けて、取引経緯に関する書証の準備をする。
  ・被告フェニックス準備書面(14)に対する反論を検討する。
(3)被告フェニックス
  ・送付嘱託により文書が到着した際は、書証として提出する。
  ・併せて、カルテに基づく主張の準備を進める。
(4)今後の進行
 次回期日  平成261015日(水)午前11時から
 次々回期日 平成261217日(水)午前11時から
 次々々回期日 平成27227日(金)午前11時から
※次回期日以降も,ご希望に応じ,出席して頂けます。

 
 以上,簡単ですが,第12回弁論準備期日のご報告でした。

2014年7月3日

第12回期日(第11回弁論準備期日)のご報告

平成26年6月16日午前11時から第12回期日(第11回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。

 第11回期日において,原告らからは,アレルギー診断病院分以外のカルテ(診療録)を提出しました。
 被告フェニックスから準備書面(13)が,被告片山化学工業からは第12準備書面が,被告悠香からは,準備書面(7)~(9)が,それぞれ提出されました。

 
 
・被告フェニックスが提出した書面の内容
 被告フェニックスの書面の内容は,主に損害に関するもので,
①アレルギーが治癒ないし寛解しないことを前提とする主張に対する反論として,(ア)原告らが現在の症状が治癒ないし寛解の見込みがないことを立証できていない。(イ)日本アレルギー学会特別委員会に属する委員らが本件アレルギーは治癒ないし寛解の可能性があるとの見解を公表しており,実際に寛解が認められた多数の症例がある旨の医学文献が公表されていること。
 
②アレルギーの重篤化は,石鹸使用者の素因(体質などの素質)が関与しているため,個別に立証をすべきであり,また,相当な範囲内で素因減額をすべき。
 
③アレルギーが一生涯続くことの立証のためには,口頭弁論終結時までの全ての診療録等の開示の必要性がある。
というものです。
 
 
 
・被告片山工業が提出した書面の内容
 被告片山工業の書面の内容は,被告フェニックスの主張(第11回期日報告をご参照ください。)に対する反論等で,
①グルパール19Sは,化粧品・食品に幅広く利用できる汎用原材料として開発されたものであって,仕様を変更したことはないし,ひび割れ防止効果があると説明したこともなく,被告フェニックスから事前に完成品の詳細な情報を聞いたこともない。
 
②被告片山化学工業は,被告フェニックスへ安全性検査を実施したと伝えていないし,安全性について虚偽の説明をした事実もない。感作性試験をしないことが実務上の扱いに違反するものでもない。仮に感作性試験を実施していても,化粧品原材料としての安全性に問題があるとの結果は得られないから,被告片山化学工業が感作性試験を実施したか否かは,重要な争点ではない。
 
③グルパール19 Sが感作抗原となった原因については,未だ解明には至っていない。
というものです。
  その他に,本件アレルギー被害は,グルパール19Sの用途または用法違反の可能性があるため,グルパール19Sに欠陥があるとはいえない,という主張もされています。
 
 
・被告悠香が提出した書面の内容は,次のとおりです。
1.準備書面(7)  
  アレルギーが治癒ないし寛解しないことを前提とする主張に対する反論として,①医学的客観的な証拠が提出されていない,②本件アレルギー被害者のグルパール19S特異的IgE抗体が減少しているという検査結果があること,③小麦摂取を再開しているという日本アレルギー学会等における研究結果の報告があることが主張されています。
 
2.準備書面(8)
  弁護団が,全ての原告の損害額を一律にして請求していることに対して,包括一律請求は認められず,原告全員について個別に立証すべきであるとの主張をしています。
 
3.準備書面(9)
  弁護団が主張する損害額が適当ではないとの主張で,その内容は,
  ①仮に,包括一律請求が認められたとしても,損害額は,原告間に共通する最小限の損害のみが認められるべきである。
 
  ②原告らの損害が後遺障害として医学的・客観的に認められていないし,原告らに共通する治療費や傷害慰謝料を計算したところで損害額は低額にならざるをえない(なお,包括一律請求による以上、休業損害は個々人によって差が大きいので損害として考慮されるべきではない)。
 
  ③石鹸を使用して異常を感じた際に使用を中止しなかったという意味での過失相殺や、本件アレルギーが原告らの過剰免役体質や遺伝的素因によるものであるという意味での素因減額が認められるべき。
 
  ④既払金を控除すべきこと(損益相殺)
 
  ⑤多額の治療費等が想定され,具体的な死に繋がる可能性のあるB型肝炎集団訴訟の損害額(500万円)と比較すれば、さらに低額とされるべきである。
として,原告らが主張するような高額な損害額にはならないと主張するものです。
 
 
 
・次回期日の予定
 原告らは,診療録の追加提出,陳述書の作成,損害に関する反論を記載した書面の提出などの準備をしていきます。
 
 被告片山化学工業は,欠陥論についての補充の主張の準備を進め,その他の被告らについては,原告が診療録を提出できない医療機関に関して、裁判所を通じて書類を送付してもらう手続き(送付嘱託申立て)を行うか否かを検討する。
 
・今後の進行につきましては,
 ①次回期日:平成26年8月22日(金)午前11時から(弁論準備手続)
 ②次々回期日:平成26年10月15日(水)午前11時から(弁論準備手続)
 ③次々々回期日:平成26年12月17日(水)午前11時から(弁論準備手続)
と決定いたしました。

 
 以上,簡単ですが,第12回期日のご報告でした。
 
 
 
 
 

2014年5月13日

第11回期日(第10回弁論準備期日)のご報告

平成26年4月18日午前11時から第11回期日(第10回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。


 第11回期日において,原告らからは,引き続き,購入履歴やカルテ(診療録)を提出しました。
 被告フェニックスから準備書面(12)が,被告片山化学工業からは第11準備書面が,それぞれ提出されました。
  
 被告フェニックスが提出した書面の内容は,①被告フェニックスは,片山化学工業の推奨又は想定する使用方法により,グルパール19Sを使用しているため,グルパール19Sを誤使用したという事実はなく,アレルギー発症の原因は,グルパール19Sの製造過程にある。②被告フェニックスは,石鹸の製造に先立ち,片山化学工業から,厚労省の安全性検査を省略できる程の使用前例があり,加水分解コムギ末の各種規格基準に相当ないし適合するとの説明を受け,グルパール19Sが安全性検査を経た成分と同等の安全性を有していると信頼した。被告フェニックスがグルパール19Sを知ったきっかけ等です。

  被告片山化学工業が提出した書面の内容は,グルパール19Sを引き渡した時点では,当然にアレルギーの発症を想定できたとはいえず,元・日本免疫学会理事である奥村康教授の意見書によれば,引渡時の化学・技術水準では,アレルギーの発症は想定できなかった。したがって,グルパール19Sには,「欠陥」はなく,被告片山化学工業は責任を負わない。というものです。
   
 原告らは,6月を目途に,個別立証を終了する予定です。
 被告らからは,損害論についての総論的な反論等が,提出される予定です。

 
  今後の進行につきましては,
 ①次回期日:平成26年6月16日(月)午前11時から(弁論準備手続)
 ②次々回期日:平成26年8月22日(金)午前11時から(弁論準備手続)
 ③次々々回期日:平成26年10月15日(水)午前11時から(弁論準備手続)
と決定いたしました。

 
 以上,簡単ですが,第11回期日のご報告でした。

 

 

 

 
 



2014年3月7日

第10回期日(第9回弁論準備期日)のご報告

 平成26年2月3日午前11時から第10回期日(第9回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。

 第10回期日において,原告らからは,引き続き,購入履歴やカルテ(診療録)を提出しました。

 
 片山化学工業からフェニックスの主張に対する反論を記載した第9準備書面及び第10準備書面が提出されました。
 片山化学工業から提出された書面には,①片山化学工業が感作性試験等をしていないことは法令や実務上の扱いに違反しないこと,②グルパール19Sは,適正に使用されれば健康被害を発症しないのであるから,グルパール19S自体に欠陥はないこと,などが記載されています。
 
   
 次回期日に向けて、原告らは、引き続きカルテ(診療録)や購入履歴等を提出して,総論的な主張のまとめを準備する予定です。 被告らは,原告らから提出された診療録等を検討し,適宜反論する予定です。

  今後の進行につきましては、

 ①次回期日: 平成26年4月18日(金)午前11時から(弁論準備手続)
 ②次々回期日:平成26年6月16日(月)午前11時から(弁論準備手続)
 ③次々々回期日:平成26年8月22日(金)午前11時から(弁論準備手続)

と決定いたしました。

 以上、簡単ですが、第10回期日のご報告でした。

 原告の皆様には、より詳細な期日報告の資料を送付しておりますので、そちらをご参照ください。

 
 

2014年1月14日

第9回期日(第8回弁論準備期日)のご報告


 平成25年11月26日午後3時から第9回期日(第8回弁論準備期日)が行われましたので,ご報告いたします。

 第9回期日において,原告らからは,カルテ(診療録)を提出しました。

   
 次回期日に向けて、原告らは、引き続きカルテ(診療録)や購入履歴等を提出していく予定です。 被告らは,原告らから提出しされた診療録等を検討し,適宜反論する予定です。

  今後の進行につきましては、

 ①次回期日: 平成26年2月3日(月)午前11時から(弁論準備手続)
 ②次々回期日:平成26年4月18日(金)午前11時から(弁論準備手続)
 ③次々々回期日:平成26年6月16日(月)午前11時から(弁論準備手続)

と決定いたしました。

 以上、簡単ですが、第9回期日のご報告でした。

 原告の皆様には、より詳細な期日報告の資料を送付しておりますので、そちらをご参照ください。